おさびし山のホームメードケーキ
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バターとマーガリン
お店で売っている牛乳は成分調整がされているので無理ですが、搾りたての牛乳をおいておくと、他の成分より軽い乳脂肪分が浮いてきて、上の方にクリームが分離します。このクリームを取り出して強くかき混ぜると、さらに乳脂肪分と水分(バターミルク)に分かれますが、その脂肪分に塩を加えて練り上げたのが、バターです。

その歴史は古く、紀元前2000年ごろには、すでに作られていた記録が残っています。しかし古代ローマでは、薬用軟膏や整髪料などの化粧品などに利用されることが多く、おもに食用として使われるようになったのは、紀元後のようです。19世紀には機械化が進み、量産化されるようになりました。日本でも19世紀後半から作られるようになりましたが、本格的に普及したのは、昭和に入ってからです。

バターは作り方により、いくつかの種類に分かれます。まず原料のクリームを乳酸菌で発酵させる発酵バターと、発酵させない非発酵バター。そして練る前に塩を加える加塩バターと、加えない無塩バターです。日本では非発酵バターの方が多いですが、ヨーロッパでは発酵バターが多く使われています。発酵させることにより特有の酸味と芳香がつき、また乳酸菌の種類や発酵の時間の違いなどによって、さまざまな風味の違うバターができます。日本でも、最近発酵バターを使う人が増えてきているようです。
無塩バターは、ご承知のようにお菓子づくりなどにおもに使われます。含まれる塩分によってお菓子などの味を変えないためですが、塩が含まれない分日持ちもしなくなるので、保存には気をつける必要があります。

バターに似たものにマーガリンがありますが、いつどうして作られるようになったのでしょうか。
フランス皇帝のナポレオン3世が戦争時に不足していたバターの代用品を公募し、それに応えて1869年にムーリエという科学者が発明したものが始まりと言われています。脂肪の玉が真珠のように見えたので、ギリシア語で真珠を意味するマーガライトからとって、マーガリンと呼ばれるようになりました。
牛乳から作るバターに対して、マーガリンは綿実油や大豆油,トウモロコシ油などの植物油と、魚や植物などからとった硬化油を混ぜ、食塩,香料などを加えて乳化剤で乳化して冷やし固めて作ります。バターと違って原料の油脂の組み合わせや加工法により、ハードタイプ・ソフトタイプなどさまざまな使いやすい製品がでてきたこともあり、また価格的にも安く、植物生まれという健康イメージもあって、バターよりも消費量は多くなっています。
以前は、酸化しやすく加熱する料理には向かないと言われていましたが、改良が進んで今ではどんな料理にも使えるようになりました。
しかし風味という点では、やはりバターに軍配が上がります。特にケーキやクッキーでは、バターの香りは欠かせません。どちらにも向き不向きがありますので、特長を知って賢く使い分けていきたいですね。

 

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